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国民健康保険が高すぎる!フリーランスエンジニアは文芸美術国保への加入がお得

エンジニア歴20年以上、フリーランスでソフトウェアエンジニア・ゲームクリエイター・シナリオライターをやっております『ユウイチ』と申します。

サラリーマン時代は税金や年金、保険などは「月々勝手に引かれるもの」という認識でまったく勉強することなく過ごしてきました。

フリーランスになると全部自分でやることになるので勉強しているのですが、難しい。。。そして、ややこしい。。。

ここ最近、自分が恥ずかしいくらい税金や保険に関して無知だったかを痛感しているのですが、整理する意味も含めて自分が得た知識を記事にまとめていこうと思います。

今回はフリーランスの保険について書いてみようと思います。

一般被用者保険料と国民健康保険料

サラリーマン時代は会社の健康保険(正式には一般被用者保険)に入っていたのですが、当然会社をやめて独立するとこの保険は使えないので、フリーランスの場合は一般的に国民健康保険に入ることになります。

僕も無知なのですが、さすがに、サラリーマンは一般被用者保険、フリーランスなどの自営業者は国民健康保険に入るという基本的なところは知っておりました。なので、

ユウイチ
独立したら国民健康保険に切り替えないとなー

と思っていたのですが、国民健康保険料を計算してみてびっくり。。。

高い!!!!

いや、高すぎるんです。。。

サラリーマン時代の健康保険料は介護保険料合わせて25,000円程度でした。(僕は40歳超えているので介護保険料がかかります)

なので、まあそんなものなのかと思って(これはこれで無知すぎるのですが)、国民健康保険料の概算を計算してくれるサイトを使って計算してみたのですね。前年の年収ベースで計算するみたいなので、前年の年収で計算してみるとなんと。。。

年間670,000円弱。。。毎月、55,800円です。。。

いや、高すぎる。。。子供を一人扶養に入れてるのですが、それでも高すぎる。。。

そして、国民健康保険は年収が上がればあがるほど増えていきます。独立1年目は年収が1000万前後になる予定なので、その年収で試算してみると。。。

年間1,000,000円弱。。。毎月、約83,000円です。。。

もう、高すぎて意味わからないです。。。

サラリーマン時代の感覚からすると、こんなもん払ってられないわけです。ということで、なんとかできないかと思っていろいろ調べてみました。

文芸美術国民健康保険組合がお得!

一般的にフリーランスが加入できる保険は以下があるようです。

フリーランスの保険選択肢

  • 国民健康保険
  • サラリーマン時代の健康保険を任意継続
  • 国民健康保険組合(文芸美術国民健康保険組合)

 

まず「国民健康保険」ですが、前述したとおり高すぎます。収入が低い人にはメリットがあるようですが、この記事を読んでくださってるのはおそらく独立する人が大半だと思っています。そのような方は収入が上がる方向にいくので、国民健康保険の制度に恩恵を感じることはまずないと思います。

次に「サラリーマン時代の健康保険を任意継続」ですが、これは会社を辞めても会社の健康保険を最大2年間任意継続できるという制度です。ただ、サラリーマン時代は保険料を会社が半額負担負担してくれてますので(僕、これを知らないくらい無知でした^^;)、会社をやめて任意継続する場合は、ざっくりとの2倍の保険料がかかります。なので僕の場合であれば

25,000×2=50,000円

の月額負担となるのですが、国民健康保険よりまだましでした。

の月額負担になると思っていたのですが、保険組合によって上限金額が定められているらしく、僕が任意継続する予定の保険組合の上限金額は27,720円でした。介護保険料が5,320円となっておりましたので保険料の合計は

27,720+5,320=33,040円

となります。かなり安くなりびっくりです。ただ、この時点で保険組合から「収入が0になる」と判断されるみたいで、もし奥さんに収入があれば、子供の扶養も任意継続することは難しいそうです。(収入が多い方の扶養に入らなければいけないため)。

ですので、会社員時代に子供を扶養にしていても、退職時に奥さんに収入があれば、子供は奥さんの扶養に入ることになります。そこは注意点となります。

最後に「国民健康保険組合(文芸美術国民健康保険組合)」についてなのですが、僕はこの組合を知らなかったのですが、日本には国民健康保険の他に「国民健康保険組合」というものが存在するらしく、この組合に加入するという選択肢もあります。

組合はいろいろとあるのですが、エンジニアにはが入れる組合は「文芸美術国民健康保険組合」です。そして、この「文芸美術国民健康保険組合」に加入するにはこの組合を構成する団体に加入する必要があるのですが、ソフトウェアエンジニアにはが入れる組合は「日本イラストレーション協会(JILLA)」一択とのことです。結論から言えば、僕の場合はこの組合に加入することができれば一番お得になります。

「文芸美術国民健康保険組合」の保険料は以下になります。

扶養家族が一人いる場合で計算すると、月額、

21,100円+11,600円+5,200円=37,900円

となり、金額の面では一番安くなります。(扶養家族がいない場合は21,100円+5,200円=26,300円となり任意継続より安くなる)

しかも、保証の内容もしっかりしており、収入が増えても金額が変わらないというところも魅力的です。以下公式のサイトになります。

ただ、「文芸美術国民健康保険組合」に加入するのはハードルが高そうです。

流れとして「日本イラストレーション協会(JILLA)に加入」→「文芸美術国民健康保険組合に加入」となるのですが、どちらも審査があります。

まず「日本イラストレーション協会(JILLA)」ですが、調べてみると加入できるのは以下の職業でした。

イラストレーターイラストレーター/イラストレーション制作(業)/絵本作家/画家/美術家/建築パース(制作)/3DCG(制作)/キャラクターデザイン
デザイナーグラフィックデザイナー/グラフィックデザイン/デザイナー/デザイン(業)
WEB 関連事業者 ※1WEB デザイナー/WEB デザイン/HP デザイン
漫画家漫画家/漫画制作(業)/漫画執筆(業)
その他 ※2編集(業)/編集者アニメーター/フォトレタッチャー/アートディレクター

出典:日本イラストレーション協会(JILLA)

ですので、上記の職業で独立されている方は何の問題もなく加入できるのですが、いわゆるSE(システムエンジニア)やプログラマーでは加入できないのです。ただ、このあたりはグレーで「Webデザイナー」が本業でなくても、Webに携わる仕事を少しでもしていれば加入できる可能性はあるようです。(「Webデザイナー」として開業届けを出し、「Webデザイナー」として確定申告していれば加入できる)

しかし、「日本イラストレーション協会(JILLA)」に加入できても、「Webデザイナー」が本業でない場合、「文芸美術国民健康保険組合」に加入するのは難しそうです。理由は以下。

文芸美術国保への加入を希望されるWEB関連事業者の方へ

税務署受付印またはe-taxにて電子申告された形跡が確認できる直近の確定申告書控の職業欄に「WEBデザイン」または「WEBデザイナー」の記載があれば、日本イラストレーション協会にはご加入いただけますが、日本イラストレーション協会と文芸美術国保の加入審査基準は違っており、事業実態がSE、プログラマー、コーダーなどのシステム関連の事業である場合やアフィリエイト収入である場合、WEB『デザイン』業が主たる事業内容であることを具体的に証明する書類をご提出いただけない場合は、当協会に加入されても文芸美術国保への加入は承認されませんのでご注意ください。

出典:日本イラストレーション協会(JILLA)

要は

Webデザインを片手間でやっているような奴は「文芸美術国民健康保険組合」に入れません。

とのことで、まさに僕です^^;

お世話になっているPE-BANK(フリーランス専門のエージェント)の方にも聞いてみたのですが、「Web関連が専門でないフリーランスの方で文芸美術国保加入に挑戦する方もいますが、審査に落ちるようです」とのことでした。

僕はWeb関連を専門としないソフトウェアエンジニアなので文芸美術国保への加入は難しいかもしれませんが、まだ調べきれていないところもあるので、もう少し調べてみようと思います。

以上、今回はフリーランスの保険について書いてみました。

ポイント

国民健康保険は高すぎるので、会社員時代の健康保険任意継続(退職後2年間のみ)か、可能であれば「文芸美術国民健康保険組合」への加入を検討したほうがよい

まとめ

今回はフリーランスの保険について書いてみました。

フリーランスになるにあたり税金や保険の勉強をはじめたのですが、以下に自分が無知だったかを痛感する毎日です^^;

上記で紹介した以外でも、国民健康保険を安くする方法(経費などで所得を下げる)や、マイクロ法人を立ち上げる方法(これが最強みたいです)などもあるようですが、このあたりについてはまだしっかりと理解できていないので、自分のなかでしっかりと落としこめたら記事にしようかと思っております。

この記事を書いた時点で調べた限りではでは「文芸美術国民健康保険組合」への加入が一番お得なのですが、記事で紹介したようにWeb関連を専門としないソフトウェアエンジニアでは加入が難しそうですTT

ただ、なにか抜け道があるかもしれないので、もう少し調べてみようと思います。奇跡的に抜け道が見つかればこのブログで紹介したいと思います。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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ユウイチ

40代のフリーランスエンジニア・シナリオライター。 20代前半から20年間エンジニアとしてキャリアを積みフリーランスへ転身。ソフトウェア開発とゲーム開発、シナリオ執筆をメインに、プログラミング講師・Webライターとしても活動。また、フリーランスになり見た目の重要性に今さら気づき、ヒゲ脱毛を実施中。

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